第五章 堕ちた人妻

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 壮絶なエクスタシーを味わい、門田弥生の表情はさらに緩んでいた。
 肩を上下させて荒い呼吸を繰り返す。
「どう?旦那はそんなに気持ちよくしてくれないでしょう」
 西脇真澄の問いかけに、無言のまま美貌の人妻は顔をコクコク頷かせる。
「声もでないほど満足したみたいだな。だが、ワシはまだだ。言いたいことは分かるな」
「も、もちろんです。どうかご主人様も、この牝奴隷のオマ×コで気持ちよくなってくださいませ」
 一度オルガズムに達したおかげか、門田弥生はとことん素直になった。
 加藤が動けば、すかさず弥生も腰をうねらせる。
 この短時間でセックスの相性は抜群によくなり、結合部では今まで以上の蜜楽が生成された。
「こんなの気持ちよすぎる。セックスってなんて素敵なの」
「そうよ。それもこれもすべてご主人様のおかげよ。私たちは、ただご主人様のご命令に従っていれば幸せになれるの」
「真澄お姉様のおっしゃりたいこと、よく分かります。主人とのセックスじゃ、こんな気持ちになれないの」
 自分がいかに衝撃的な告白をしているのかにも気づかず、覚えたての新しい悦楽に身も心もドップリと浸かっていた。
 愛液の分泌量はますます多くなり、一滴二滴と雫が床に垂れ落ちるほとである。
 加藤が弥生の両腕を掴んで激しいピストン運動を展開すると、すかさず真澄がフリーになったボリューム豊かな人妻の双胸を捕まえる。
「乳首をこんなに勃起させちゃって、弥生は悪い子ね」
 真澄が乳頭を挟んだ指先におもいきり力をいれると、悲鳴ともとれる喘ぎを弥生が発した。
「さすがはマゾ女だ。痛くされて気持ちいいのか、マ×コが大喜びしておるわ。どうせなら、クリトリスにもしてやったらどうだ」
「それはいいお考えですわ。あんまり気持ちいいからってお漏らししちゃ駄目よ」
 乳首から離れた真澄の指が、皮から飛びだしている人妻の肉芽を射程に捉える。
「ああ、待ってくださいお姉様ぁ」
「手加減しないわよ」
 門田夫人の制止を意に介さず、西脇真澄はご主人様である加藤の命令を実行する。
 宣言どおり、一切の容赦なく敏感な陰核を指で押し潰したのだ。

「ぎひいィィィ!!!」
 いくら快感で体が蕩けそうになってたとはいえ、すべての感覚が甘い疼きに変換されるわけではない。
 門田弥生は断末魔のような絶叫をあげて、グッタリとしてしまう。
「あが……ひぎ……あおォ」
 真澄がクリトリスを解放すると、苦痛から逃れられた弥生の裸身が一気に弛緩した。
 プシャアアと下品な音をたてて、呆けきった顔をしている人妻の股間から透明に近い液体が飛び散る。強すぎる衝撃が引き金となって失禁してしまったのだ。
 これに大喜びなのは、原因を作った張本人の西脇真澄である。
「だからあれほどお漏らしには注意しなさいと言ったのに。これだからアホな牝犬は嫌いなのよね」
「だ、だらしなくてぇ……も、申し訳ありませぇん……」
 放尿を続けながら、間の抜けた声で弥生が粗相を詫びた。
「それにしてもよくでる小便だ。お前のせいで社長室の床が汚れてしまったではないか」
「どうでしょう、ご主人様。汚した張本人に、責任を持って掃除してもらうというのは」
「ふむ、名案だな。お前もそれでいいな」
 ようやく放尿を終えた弥生に物事を深く考える余裕はなく、言われるがままに要求を承諾する。
「では今すぐに、と言いたいところだが、ワシの愚息を先に満足させてもらいたいのでな」
 腰の動きを再開させるも、弥生は何の反応も示さない。
 それを見ていた西脇真澄は、強い口調で門田弥生を叱責した。
「牝奴隷の本業はご主人様に満足していただくことよ。分かったら、貴女が腰を振ってご奉仕しなさい」
 二、三度頬をはたかれて、ハッとした弥生が急いでその言葉に従う。
 これまでの色責めで身分を自覚してきたのかもしれない。加藤にとっては、この上なく喜ばしいことだった。
 疲れている身体をフル稼働させ、淫らな腰使いを弥生が披露する。
 積極的な反復運動をしているうちに再び官能に火が灯ったのか、門田弥生の柔らかそうな唇の隙間から甘い吐息が漏れだしていた。
 室内に充満している淫猥な空気の濃度がピークに達しようかという時、突然に誰かが社長室をノックした。
 全員の動きがピタリと止まり、誰も反応しないでいると、もう一度コンコンという音が聞こえてくる。

「社長。門田です。僕の妻がこちらに来ていると思うのですが……」
 加藤は内心で舌打ちをした。
 恐らく社員の誰かが会社内で弥生の姿を見ていて、それを夫である門田に教えたのだろう。
 少し考えたのち、指示を待っている真澄に弥生はいないと告げるよう小声で命令をだした。
「どこを捜しても見当たらないんです。あとはこの社長室だけなんです」
 西脇真澄が加藤から指示されたとおりの台詞を口にした途端、間をおかずに言葉が返ってきた。
 どうやらそう簡単に引き下がるつもりはないらしい。
 夫人である門田弥生は顔を蒼ざめさせて、事の成り行きを見守っている。
「ん? お前……もしかして」
 ある異変に加藤は気づいた。
 いきなりのハプニングで内心はさぞパニクってるだろうと思いきや、門田弥生の女性器はこれまでで一番強烈な締めつけを発揮してるのだ。
 ここで忘れていた重大な事実を思い出す。
 この美人妻は西脇真澄と同じく、マゾの属性を持つ女なのだ。
「ククク。そういうことか」
 頭の中ですべてのピースが埋まった。
 停止させていた腰の前後運動を加藤が再開すると、慌てた弥生は危うく大きな声をあげそうになる。
「や、やめてください……後生ですから」
「フフン。淫乱マゾ女が何をほざく。夫にバレそうなスリルがたまらないのだろう」
 深めに抽送を繰り返す。
 言葉の正しさを証明するかのように、肉襞が歓喜のままに剛直へ擦り寄ってくる。
「お前のマ×コはこんなに喜んでいるぞ。素直になったらどうだ」
 にちゃ、ぬちゃと卑猥な液体音が響き、こらえきれなくなった弥生が喘ぎ声を漏らしてしまう。
「弥生? そこにいるのか、弥生ッ!」
 室内の異変を感じとったのか、夫である門田がドンドンとドアを叩いている。
「ああ……駄目です、ご主人様。そんなにされたら、私また……!」
「何度も言うようだが、お前はワシの牝奴隷になったのだ。言わば所有物よ。そんなお前がワシに逆らうことは許さん。さあ、はしたなく恥を晒し、その姿を夫に見せつけてやるのだ」
 視線で加藤が合図を送ると、受け取った真澄が心得たとばかりにドアへ近づいていく。
「ねえ、門田さん。奥様は今、大切なお話を社長となさってるの」
「大切な話とは何だッ! 弥生はこの会社と関係ないはずだろう。いいからここを開けろォ!!」
「仕方ないわね。そこまで言うのなら開けてあげるわ。でもね、うふふ。驚いて腰を抜かしたら駄目よ」
 非常に楽しそうに笑いながら、鍵をはずした真澄は社長室のドアを開いた。

「よし、出すぞ」
 門田が妻の痴態を見るのと、加藤が女穴に射精するのはほとんど同時だった。
「や、やよ……い……? な、なに……を……」
「ん? いいタイミングだったな。ちょうど中だししてやったところだよ」
 数瞬時間の流れが止まる。
 膣内射精をされたばかりの愛妻と目が合った直後、怒りで門田の顔が真っ赤に染まった。
「きっさまあァァァ!!!」
 門田が加藤を殴ろうと、右足を一歩前に出す。
 西脇真澄が止めようとするより、加藤が避難しようとするより、何よりも早く門田弥生が驚きの台詞を発した。
「オマ×コ、イッちゃうゥ」
 加藤と真澄がニヤリと笑い、門田の動きが緊急停止する。
「ふあ、あ、ああ……!」
 裸身が激しく痙攣し、門田弥生は愛する夫の前でアクメを迎えた。
「ごめんなさい、あなた。私……ご主人様に中だしされて、オマ×コイッちゃったのぉ」
 ウットリとした甘い声で弥生が呟く。
 誰よりも妻のおしとやかさを信じていた夫は、現実を認められず呆然と立ち尽くす。
「ご、ご主人様って何を言ってるんだ、弥生。なあ……」
「鈍い男ねぇ。弥生はご主人様にすべてを捧げたの。要するに貴方は捨てられたのよ」
「う、嘘だァ!!」
 叫ぶ門田を、妻である弥生はぼんやりと見つめた。瞳に感情はこもってなく、ただ眺めているだけだった。
「いや、君の奥さんはいい体だったよ。ついさっきは小便する姿まで見せてくれたしね」
「やめろッ! これ以上弥生を汚すなッ!」
 威勢よく正義感をぶつけてくる門田だったが、加藤は見逃してなかった。ズボンの中で、奴の一物が股間を膨らませているのを。
「ククク、惨めな男だな。愛妻が他の男に犯されてるのを見て、魔羅を勃起させるとはな」
「な……!」
 愕然とする男の隣で「あら、本当」と、西脇真澄が唇の片端を吊り上げる。
 手を伸ばして真澄がその部分に触れると、かなりカチコチになっていた。
「な、何をする気だッ!?」
「手伝ってあげるのよ」
 慌てる門田を尻目に、手際よく西脇真澄はズボンとパンツを脱がした。
 ブルンと飛び出た肉棒を左手で掴み、しゃがみ体勢でしこしこと扱く。
「やめてくれ。いい加減にしろ」
 口ではそう言ってるものの、いきりたってる分身を指であやされるせいか何の抵抗もしない。
「中だしされた嫁の姿を見ながら、同僚に手コキされる気分はどうかね」
「き、貴様……!」
「そんな姿で凄んでも、何の効果もないわ」
 悔しそうに歯軋りをする門田。西脇真澄の手を一刻も早く振り解きたいのに、何故か体が動いてくれないのだ。
「おっと、そう言えば仕事がまだ残っておったわ」
「な、何だと……」
「お前の嫁がお漏らしをして、汚してしまった床の掃除だよ」
 絶頂の余韻からグッタリしている弥生を、加藤が軽く小突く。
「お前に掃除してもらうと言っておいたはずだな。早速綺麗にしてもらうぞ。お前の舌でな」
「ふざけたことを言うな、この外道がァ!」
 心からの悲痛な叫びも、愛する妻には届かなかった。
「はい。私はご主人様の牝奴隷です。命令には絶対服従します」
 射精を終えた一物が抜かれると、床で四つん這いになった門田弥生は自らが粗相した残骸へと顔を近づけていく。
「やめろ、やめてくれ! お願いだ、弥生……!」

「んふっ、んっ、んん……」
 ピチャ、ピチュ。
 絶望的な音が室内に響き渡る。
「そん……な……」
 舌を伸ばし、淡々と床掃除をする弥生は、屈辱よりもむしろ悦びの表情を浮かべる。
 夫が側にいるのを知っていても、行為をやめることができないのだ。
 マゾという単語がどこまでも深く弥生を支配する。
「あら、奥さんが舌で床掃除をしてるのを見てイキそうになってるじゃない。貴方もとんだ変態男だったのね」
 そう言うと西脇真澄は、カウパー腺液が漏れている門田のペニスから指を離した。
「もう十分手伝ってあげたでしょ。残りは自分でやりなさい。自分で惨めにしこしこセンズリするの。簡単でしょ、オカズは目の前にあるんだから」
「おま……! お前らはどこまで俺を……俺たちを……!」
「人聞きの悪いことを言うな。奴隷になりたいと望んだのは、お前の嫁なんだからな」
 加藤から話をふられた弥生は、掃除を一時中断して顔を上げた。
 惚けた目で夫を見つめ、ニタリと淫靡な笑みまでつくる。
「本当にごめんなさい、あなた。私は望んでご主人様の所有物になったの。おかげで今はとっても幸せよ」
「ああ…あああ……!!」
 屈強な男のプライドはズタズタにされ、愛する女性を失った人格は崩壊へと向かう。
 動かした右手でガッチリと自分の一物を握り締め、激しく上下に扱きだす。
「くそ……くそォ!」
「あはは、凄いセンズリ。まるで発情中の猿だわ」
「ではワシも協力してやるとするか。オカズとしてワシと弥生のアナルセックスショーを見せてやる」
 尻を出すように命令すると、嬉しそうに返事をした門田弥生がムッチリとしたヒップを加藤に向けてきた。
「ワシに逆らう愚か者は皆こうなるのだ。分かったら、明日からはもっと利口な生き方をするんだな」
 ひとり惨めに射精する男に侮蔑の視線を飛ばす。目下最大の反対勢力だった門田もこれで失脚するだろう。
 そう思うと加藤は笑いがとまらなかった。
 これにより、加藤に逆らう社員は誰もいなくなる。大不況の世を生きていきたければ、社内の誰もが権力者の命令に従うしかないのだ。
 女子社員はもちろん、結婚している男性社員には妻や娘を提出させる。
 それに飽きたら、新人を募集して採用すればいい。もちろん女性だけだ。
 会社という加藤の籠に、女という虫が入ってくるのを待つだけでいいのだ。
「ククク、ハーッハッハ」
 これからのバラ色人生を思い描きつつ、加藤は牝奴隷となった人妻のアナルを堪能するため、ペニスで括約筋をズブリと突き破るのだった。






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