第四章 新たなる獲物 1 西脇真澄を罠にかけてから数日。 連日による徹底的な奴隷調教の成果もあり、もともとマゾの素質をもっていた真澄は着実に一匹の雌奴隷へと変貌していた。 今では卑猥な単語を耳にするだけで、社内でも腰砕けになってしまうほど快楽にメロメロだった。 会社の昼休みになれば、すぐに社長室へとやってきてペニスをねだってくる。現在もソファに座っている加藤の足元に跪いて、せっせと口奉仕をしている最中だった。 「あアン。社長様のオチ×ポ、今日もとっても美味しいですわ」 口元から涎を垂れ流しながら、売春女のごとき惚けた顔で上目づかいをしてくる。 「すっかり、ワシの魔羅に夢中になったみたいだな」 一心不乱にフェラチオをしている美人社員を見ながら、加藤は心からの優越感に浸っていた。 完全に堕ちた真澄は反乱を再び企てようとする様子もなく、このあいだの会議室での奴隷宣言どおり、自分の命令には何でも従うのだ。 全裸での野外露出に排泄行為。ありとあらゆる羞恥を与えてやるたびに、真澄の瞳からは確実に理性というものが失われていっていた。 「早くザーメン飲ませてください。一日一回は社長様のミルクを飲ませていただかないと、真澄は気が狂いそうになってしまうんですぅ」 甘えた声を出しては細い指先で色黒の茎胴を上下に擦り、舌先を器用に動かして真澄は加藤の尿道口を刺激する。 最初は口に咥えるのも嫌だった男性器が、今ではこんなにも愛しくてたまらなくなっている。 唾液音を卑猥に響かせ、王冠部を口に咥え、本格的にフェラチオをしようとしたところで、いきなり社長室のドアがノックされた。 「入れ」 真澄を机の下に隠れさせて、口奉仕を続けさせつつ、加藤はドアに向かってそう言い放った。 「失礼します」 入室してきたのは門田という男性社員だった。 「何の用だ」 不機嫌さを全開にして、加藤が門田に言葉をぶつける。 この門田は、真澄と一緒に社員たちの先頭に立って、不況前に加藤を訴えようとした男だった。 三十少し過ぎで家庭も持っているため、職を失うのを恐れて、以前のように反抗してくることはなくなっていた。 「いつまでこんなことを続けるつもりですか」 唇をわなわなと震わせながら、加藤の正面に立った門田が声を荒げる。 「権力を使って女性社員にあんなことを……! さすがにもう我慢できない。例え解雇されようとも、僕は僕の正義に従うッ」 「フン、なにかと思えばそんなことか」 熱くなりまくっている男性社員を一瞥してから、加藤は冷めた口調でそう呟いた。 前々からこの男はやたらと正義感が強くて鬱陶しかった。いずれ復讐してやろうと思っていたのだが、女たちと戯れるのに夢中ですっかり忘れてしまっていたのだ。 とてつもない大不況により、この世は全て金で片付くようになっている。それが例え裁判の判決であろうと。 だから門田が何をしたところで、加藤にとっては痛くも痒くもないのだ。女性社員はほとんどその事実を知っているようだが、正義感に燃えるこの男はどうやら世間に対して少し疎いらしい。 ここはお望みどおりクビにして絶望を味わわせてやろう。そう思った加藤だったが、ここである考えが浮かんできた。 確か相手の奥さんは社内でも噂になるほどの美人だったはずである。この一件をネタにすれば少し楽しめるかもしれない。 「君は優秀な社員だ。失うのは我が社にとって莫大な損失になる。いいだろう、君がそこまで言うのなら、ワシとしても態度を改めなければなるまい」 罵倒され解雇されると思っていたのだろう。門田は加藤の発言に驚き、目を丸くさせていた。 「話はそれだけかね」 「え? あ、は、はい……」 まったく予期していなかった展開に、すっかり牙を抜かれてしまった門田は乗りこんできた時の勢いをすっかり失っていた。 怪しいとは思っていながらも、それ以上加藤に何も言うことができず、退室するしかなかった。 「何を企んでいるんですか」 門田がいなくなったあとで、机の下から這い出してきた西脇真澄が悪戯っぽく笑って、加藤にそう問いかけてきた。 「フフン。ちょっと面白いことをな。その時にはお前にも働いてもらうぞ」 「お任せください。社長様のご命令なら、真澄はどんなことでも喜んで従いますわ」 机の下では若干遠慮していたこともあり、狭い空間から解放された真澄は顔を激しく上下させて加藤のペニスにむしゃぶりつく。 喉奥まで自ら飲みこんでは舌腹で丹念に愛撫をして、それが終わったら一気にバキュームで吸いあげる。 「お前もずいぶんフェラがうまくなったものだな」 「これもすべて社長様のご指導のおかげですわ。この淫乱な牝犬が早く一人前になれるように、もっとたくさん思うがままに調教してくださいませ」 ペニスから口を離し、まさしく牝犬のごとく舌をだらんと垂れ下げた真澄が、見るも淫らな表情で呟いた。 それは決してうわべだけの台詞ではなく、心からのものだった。 加藤に知らなかったマゾの快楽を教えこまれるたびに神経が麻痺していき、体が喜びに打ち震える。 自分はどうしようもなく淫らで恥知らずな牝犬なのだと思うたびに、心が禁断の闇世界へと堕ちていった。 もう牝犬になっていく自分を止めようとする感情は、自分の中をどう探しても、欠片さえ見つけることはできなくなっていた。 「もう我慢できないんですぅ。社長様のザーメン飲ませてください」 口全体で男根を味わえば味わうほど、連日のように飲まされている精液が飲みたくてたまらなくなってくる。 真澄は手を舌をフルに使って、加藤の性感を的確に責めていく。 「だいぶよくなってきたぞ。褒美に望みどおり、ワシの精液を出してやろう。ありがたく飲めよ」 「嬉しいィ。真澄のお口に、濃いチ×ポ汁をたくさん注いでください」 再びペニスを深く咥えこんで、きたるべき瞬間に向けて備える。 すると程なくして、頭上で加藤の喘ぎが聞こえ、大量の白濁液が口内へと注がれた。 「ングッ、ンッ、ンン」 一気に喉奥まで侵入してくる欲望の結晶を、そのまま胃袋へと流しこんでいく。 お腹に溜まっていくのを感じながら、むせ返るほどの臭気を放っている液体をご馳走され、否応なしに真澄の体も火照りだしていた。 全てを飲み終えたあとで、真澄は加藤のペニスを舌で綺麗にしながら上目づかいを披露する。それはご主人様に対して、ペニスを女性器に挿入してほしいというおねだりでもあった。 しかし加藤から返ってきた答えは、真澄が満足できるようなものではなかった。 「残念だがお預けだ」 「ど、どうして……い、いえ、わかりました」 理由を尋ねかけた途中で、ハッとした真澄は急いで口をつぐんだ。 ご主人様の言葉は絶対でどんな理由があろうと、牝犬である自分が異を唱えてよいものではなかったからである。 「そうシュンとした顔をするな。これからワシが命じる任務を遂行できたら、好きなだけ褒美としてオマ×コしてやろう」 その言葉に真澄の顔がパッと明るく輝く。 「ほ、本当ですか。ご主人様からオマ×コしてもらえるのなら、何でもいたしますわ。どうか早くご命令をくださいませ」 「フフフ、よかろう。お前にやってもらいたいことというのはな――」 西脇真澄に計画を説明しながらも、加藤育郎は新たな標的のことを考えて、子供のようにウキウキと心を躍らせるのだった。 |