第二章 幕開けの復讐劇

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「奥からトロトロと透明な液体がどんどん溢れてくるわよ」
 淫花がよく見えるようになったことで、その様子は今までよりずっとはっきり捉えることができた。
「春香は男性社員の前で剃毛されて、オマ×コ感じてしまったのよね」
 真澄の指が春香の陰核に触れると、長机の上で女体がバタンと飛び跳ねた。
 さらに指腹でこねくりまわしてやると、もう大変である。舌と一緒に腰も突き出してきて、本気のヨガり声を連発する。
 ゆい子と二人、全身を快楽に支配されてしまっているようだった。
 これなら以降の命令はスムーズに実行してくれそうね。
 そう確信した真澄は、春香の局部を弄んでいた指をスッと離した。そして不満げな表情を見せる女性社員にこう告げる。
「気持ちよくなりたいのだったら、自分でしてみせなさいよ」
 若干戸惑っているような春香だったが、親友のゆい子が先ほどまで自慰行為をしていたこともあり、拒否をすることなく、露出されてしまっている自らのクレバスへそろそろと手を伸ばしていく。
 性感を高められていただけあって、一度指が敏感部に到着するとあとはもうすんなりだった。
 両手を使い、せっせと自らを愛撫しては甘い声をあげる。
 邪魔な密林はすべて伐採されているため、秘唇が指をパックリと食べている姿も真澄を始め、ギャラリーたちにも丸見えだった。
「ンハン、アンン」
 指を二本挿入し、視線が集まっているにもかかわらず、恥も外聞もなく激しく肉路を掻き乱す。
 最初はその光景を食い入るように見ていた増田ゆい子も、いつしか指の動きを再開させていた。
 長机の上で仰向けになって股をガバッと開いている春香に対して、ゆい子は立ったままで、廊下にいる男性社員たちにヒップをグイと突き出していた。
 まるで私のオナニーをご覧になってくださいと言わんばかりである。
 クリトリスを中心に責めながら、もう片方の手で自慢の巨乳を揉みほぐす。ピンと直立している乳首を指先で弾いては、男たちが喜ぶような艶っぽい喘ぎをふりまいていく。
「社内でたくさんの男たちに見られているというのに、気分をだしているなんて貴女たちは本物の変態ね」
「い、言わないでくださぁい」
「わ、私たちがこうなったのは、ンウウ…ま、真澄さんの……」
「あら。全部私のせいだって言うのかしら。なら指を動かすのをやめなさいよ」
 だが女性社員二人の自慰行為が中断することはない。
 恥ずかしそうな、悔しそうな顔をしながらも、溺れてしまった快楽の底なし沼から抜けだすことができないのだ。
 ゆい子と春香ともに膣穴へ三本もの指を埋めこみ、眉を折り曲げては声を抑えきれず「アフン、ンフン」とアダルトビデオの女優顔負けに悦んでいた。
「それが貴女たちの本性なのよ。わかったかしら」
 やや強い口調で言うと、真澄はゆい子の尻丘へ痛烈にスパンキングした。
「ヒイイ、や、やめてください」
 増田ゆい子が嫌がれば嫌がるほど、恨みを抱いていた真澄は興奮を覚えていく。
 女性社員のヒップが手形で真っ赤になった頃、ようやく真澄が尻叩きをストップさせた。全力で平手を見舞っていただけに、真澄の手もジンジンとしている。
「あうう、んあううん」
 泣き叫んでもおかしくないくらいの責めだったのに、ゆい子は涙どころか目元をポウッとさせていた。
「まったく……。本当にとんだマゾ女だわ」
 痺れをとろうと、自分の手を左右にふりふりしながら真澄が苦笑する。
 スパンキングをされたゆい子はグラマーな腰部をくねらせ、肉口からより一層の蜜液を分泌させていた。
 隣では被虐美に溢れる親友の姿をオカズに、中島春香がさらに熱のこもった手淫を展開していた。
 秘穴に入れている指を動かし、自分の性感ポイントを徹底的に責めている。男性社員の面前でだらしのないアヘ顔を晒し、淫蜜の音をヌチャヌチャと響かせていた。
 男たちの興奮も最高潮。なかにはズボンのポケットに手を突っこんで、布越しにペニスを扱きだす男性社員もいるほどである。
「友人が尻を叩かれているのを見て、ここまで乱れるなんてね。二人揃ってこれほどまでの変態マゾとは恐れ入るわ」
 指摘されたことが事実だけに、二人は明確な反論を用意することができなかった。いや、オナニーに夢中になりすぎていて、それどころではなかったのだ。
 自分は好きでこんなことをしているわけではない。脅迫されていて仕方ないのだ。
 それだけを逃げ道にしていたゆい子と春香だったが、それを見抜いた真澄がその最後のよりどころさえ壊そうとしてきた。
「私はもう満足したから貴女たちを許してあげるわ。もう無理にオナニーする必要なんてないのよ」
 その言葉を聞いた男性社員から軽いブーイングが起こっても、真澄は余裕タップリにニヤニヤとしていた。
 先ほどオナニーをやめることができなかった女社員二人が、どういう反応をするかある程度予測ができていたからである。
 案の定二人は解放を喜ぶわけでなく、ただ戸惑っているだけだった。
「どうしたの。私の命令に従う必要なんてないのよ」
 再度自慰行為をしなくてもいいと通達しても、ゆい子と春香の指はやはり止まらない。
 それならばと真澄はそれぞれの腕を掴んで、強制的にマスターベーションを中断させた。
「あ、ああ……」

 性感が高まっているなかでストップさせられたゆい子は、まるで夢遊病者のように目を虚ろにさせている。
 正気を失いかけているのは春香も同じで、麻薬が切れてしまった中毒者のように掴まれた手をブルブルと震わせていた。
「お、お願いします。何でも言うことききますから、オナニーさせてくださいィ」
 最初に我慢が限界を超えてしまったのは増田ゆい子のほうだった。プライドも理性も完全に捨て去り、涙目で真澄に何度も懇願してくる。
 隣にいる春香も親友の叫びに触発され、男たちが多数聞いているのもお構いなしに、大声でオマ×コを弄らせてと真澄に頼みこんできた。
「二人ともいい状態になったわね。どうせならオナニーよりもっと気持ちいいプレイで恥をかかせてあげましょうか」
 真澄の言葉にためらうことなく頷く二人。会議室に設置されている壁時計は、すでに昼休み終了の時刻を示していた。

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